インペラ(IMPELLA)補助循環用ポンプカテーテルこのページを印刷する - インペラ(IMPELLA)補助循環用ポンプカテーテル

当院は2019年3月に静岡県東部で初めて補助循環用ポンプカテーテル、インペラの実施施設として認定されました
                                                                           循環器内科医長 川中 秀和

 


皆さんこんにちは。 本日は皆さんに補助循環用ポンプカテーテル、インペラに関してお話ししたいと思います。

 

心臓血管カテーテル室心臓リハビリ室

インペラとは小型のポンプを搭載した直径4~7mmの比較的太いカテーテルです。鼠径部などの血管から心臓まで挿入しポンプを駆動させることで一分間に2.5L~5.0Lもの血液を心臓から全身に駆出し、病気によって低下した心臓のポンプ機能を補助します。海外では2004年から販売が開始され、それまでに使用されていた既存の循環補助装置(大動脈内バルーンパンピング、経皮的人工心肺等)の欠点を補う装置として期待され、これまでに10万例以上に使用され、日本でも2年ほど前
から販売が始まりました。


心原性ショックという病態があります。広範な心筋梗塞や劇症型心筋炎、不整脈や弁膜症など様々な重症な心疾患に伴って心臓のポンプ機能が低下することで、全身の循環不全を起こします。生命維持に必要なポンプ機能が不足するため、直ちにポンプ機能を補う治療を開始しますが、残念ながら今でも救命率の低い心臓の最も重篤な病態の一つです。インペラは心原性ショックなど重篤な急性心不全に対して使用され、米国では心原性ショックを起こした急性心筋梗塞の患者さんに対して早期に使用していた場合、救命率が高かったことが示されています。

当院は緊急性が高く高度な医療を必要としたり、疾病が多臓器にわたり複数の診療科でのチーム医療を必要としたりする循環器疾患の患者さんに対し、24時間対応可能な
地方循環器病センターとして他院からも多くの患者さんをご紹介頂いております。このような当院の性格から以前よりインペラの実施施設としての施設認定を申請しておりましたが、2019年3月に静岡県東部で初めて実施施設として認定されました。その後、院内外での講習会への参加やトレーニングなどの準備期間を経て11月現在、同カテーテルがいつでも使用できるよう準備を整えました。

不幸にも心原性ショックを起こすような重症な病気に見舞われてしまった患者さんが回復されるのをサポート出来るよう、また地域の皆様が安心して生活出来る一助となれるよう静岡医療センターはこれからも努力を続けてまいります。